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手形割引の概要   手形の仕組み

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サンファクター/ロゴ 手形割引の概要手形の仕組み

  手形割引枠(貸付け枠)の設定

企業と金融機関との間にあらかじめ手形割引枠(貸付け枠)を約定しておき、割引枠以内であれば、審査なしでいつまでも割引いてもらえます。割引依頼人である企業にとって継続的・安定的に資金調達ができるのでメリットがあります。


  手形割引

手形割引によって金融機関から受け取る資金は割引料(手形期日までの金利相当分)を差引いた金額になります。割引料は一定でなく、企業の信用度・手形の信用度・金融機関の資源コスト・取引メリットなどをもとに決められますが、概ね2~5%というのが多いようです。割引利率の交渉の際、預金の受取利息を含めた実質金利を考慮することが大事です。

  手形決済

金融機関は、割引いた手形が期日が来て決されたとき、その資金を受け取ることによって返済を受けたことになります。企業は、このとき手形決済分だけ割引枠があくので、あいた割引枠の範囲で再び追加割引ができます。手持ちの各受取手形の支払期日と各月の枠あきの予定を見くらべながら、各月の割引可能額になるべくバラツキが生じないようにすることが大切です。また、割引枠は常に一定ではなく、企業の信用力の騰落や金融情勢の変化によって増枠や減枠となるこもあります。

金融情勢は依然として厳しい状態にありますので、資金繰りを安定的なものにするため金融情勢にあわせた資金計画を考えることが必要です。

手形の仕組み

これから、手形でお取引を始められる方や、お取引先から初めて手形を受けとった方など、今まで手形に馴染みがなかった方、こちらを参考にしてみて下さい。

 

手形とは~手形の用途と種類 8

手形とは、債務者が、債権者に対し将来の特定の日に特定の金額を支払う旨を約束して、発行する有価証券で、約束手形と為替手形の二種類があります。

約束手形とは~約束手形の用途

  • 約束手形とは、手形の振出人(債務者)が名宛人(債権者)又はその指図人に対し、将来の特定の日に、特定の金額を支払う旨を約束した有価証券で、現実の支払いを先に延ばす手段として用いられます。
  • 商工業者の間では現金の代わりとしての商取引の代金決済方法のひとつとして多く利用されています。
  • 国内で流通する手形の大部分が約束手形であるが振出人は、額面金額に見合う収入印紙を貼付する必要がある。略称は約手(やくて)

為替手形とは~為替手形の用途と節税効果

為替手形(かわせてがた)とは、手形の振出人(発行者兼債務者)が、第三債務者(引受人)に委託し、受取人(債権者)又はその指図人に対して、将来の特定の日に特定の金額の支払を委託する形式の有価証券のことである。

約束手形も為替手形も現実の支払いを先に延ばす手段として用いられる事は同様であるが、約束手形は振出人が手形の代金を支払うのに対し、為替手形は引受人がそれを支払う事が異なる。略称は為手(ためて)

為替手形の印紙税 印紙税は「手形を完成させた」者に納付義務が発生することを利用し、為替手形の支払人(引受人)欄に署名し、振出人欄を空欄とした為替手形を約束手形の代わりに受取人に交付することがある。

この場合、受取人は、手形要件の記載を欠かないよう、振出人欄に自ら署名せざるをえないので、受取人が印紙税を負担させられることになる。

この仕組みを利用し、支払人が印紙税を節約する目的で為替手形を利用することが多い。

手形要件~約束手形と為替手形の流動性を担保する記載事項

手形要件(てがたようけん)とは、手形用紙に記載されなければ手形として有効に成立し得ない必要的記載事項のことをいう。

   手形の振出が有効とされるのに必要な形式的要件である。

手形は、不特定多数の人の間を転々と流通することが予想され、取引の安全や支払の確実性の確保を図る必要性がある。そこで、手形を取得した者が誰でも手形債務の内容が理解できるように、手形債務の成立に必要な事項は手形の券面上に必ず記載されなければならないとしている。

手形法で定められている約束手形の要件は次のとおり。

    約束手形という文言

    条件付ではない単純な支払を約束する文言

    手形金額 

    満期日 

    支払地 

    受取人 

    振出地 

    振出日 
 
    振出人の署名(記名捺印でもよい)

為替手形の要件 手形法で定められている為替手形の要件は

   次のとおり。

    為替手形という文言 

    条件付ではない単純な支払委託をする文言 

    手形金額 

    支払人(振出人が支払を委託する引受人) 

    満期日 

    支払地 

    受取人 

    振出地 

    振出日 

    振出人の署名(記名捺印でもよい)

手形要件を欠く場合~原則無効であるが補充件を付与し有効となる

手形要件を欠く場合は、原則として無効な手形となる。

しかし、満期日の記載を欠く場合は一覧払(支払日を定めず提示日が満期日となる)とみなされる。

また、振出地の記載がない場合も、振出人に付記した住所地を振出地とみなされる。なお、手形要件の全部または一部を欠く未完成手形であっても、記載していない手形要件(白地部分)の補充権を手形の譲受人に同時に付与して交付されたものは、商慣習法上、白地手形として有効に流通することが認められている

手形の譲渡~裏書譲渡という簡易な譲渡が可能である

一般の債権を譲渡する場合には、債権者から第三債務者に対し内容証明郵便などの確定日付ある証書で譲渡通知を出すか、第三債務者の譲渡承諾書に確定日付を受けておくか、いずれかの方法をとらなければ、第三者に対する対抗要件を具備できません。

一方、手形を譲渡する場合には、譲渡人が手形の裏書欄に裏書をして手形を譲渡すれば済むわけです。同じ債権でも、手形の譲渡は簡単です。

手形の裏書とは~手形裏書の効果と手形の償還

手形の裏書とは、手形を譲り受けた者が当該手形を第三者に譲渡するために、手形の裏書人欄に署名あるいは記名押印すること。


手形は支払期日まで待って支払を受けるほか、割り引いたり、他の債務の支払のために他人に譲渡したりします。この手形の譲渡というのは「手形上の権利を他人に譲り渡す」ことですが、その手段として「裏書」が行われます。

   裏書の効果・・・単に手形の移転の経過を事実として記載するという意味だけではなく、裏書人(手形の売り主)として、その手形の支払いを保証する事にもなります。


裏書人が、振出人の支払いを保証(これを担保義務・遡及義務という)し、かつ、その信用を利用しつつ、その手形を譲渡することで、手形の額面の金額を支払ったことにしたのですから、万が一、振出人がその手形の決済を出来ないときは、振出人に代わって、手形金の支払をおこなう義務、遡及義務というものがあります。


この様に、裏書人は、振出人の支払いを担保して、この手形の信用性を増加させ、かつ利用しているのです。 ・手形の決済・・・具体的には、裏書は次のように機能します。まず、最後の手形所持人が金融機関にその手形を持ち込んで、手形金の取立にまわします。手形は、手形交換所を経由して手形の支払場所に指定された金融機関に支払の為、提示されます。

ここで、決済が完了すると、取立人の金融機関に手形金が移動し全てが終了します。

   手形の償還・・・これに対し、手形の決済ができない事態が発生したとします。これが手形の不渡りというものです。不渡りの時、手形は、「償還」という段階に入ります。すなわち、順次手前の人へ、買い戻されていくのです。所持人は、自分の前の裏書人へ、その手形の支払いを請求します。

その裏書人は裏書きしたことの責任として、支払いを強制されます。 こうして、裏書人は、裏書きをしたことの責任として、直後の人に限らず、自分以降の所持人全員に対して、手形金の支払いを実施することになります。支払うことで、手形を買い戻し、その手形で、自分より前の裏書人に、請求することができます。こうして、順次手形発行人まで、買い戻されていくのです。

   裏判・・・このように裏書きとは、手形の移転とともに、自分以降の人に、手形金額の支払いを保証し、その支払いを担保するものです。このようなことから、裏書のことが「裏判」などと呼ばれ、保証のようにも考えられてもいるのです。

手形の裏書方法~約束手形と為替手形で異なる裏書方法

現在使われている統一手形用紙には、手形の裏面に「表記金額を下記被裏書人またはその指図人へお支払下さい。」という文言が印刷されていますので、譲渡人は譲渡する相手方の名前を被裏書人欄に記し、裏書人欄に譲渡人が署名あるいは記名押印し、その手形を被裏書人に譲渡することになります。

  ★約束手形と為替手形では裏書の方法が異なります!。

白地式裏書~一般に行なわれる簡易な裏書

白地式裏書とは、被裏書人欄に受取人の氏名を書かずに省略する裏書のことです。

この裏書の場合、盗難や紛失の事故が生じた場合、悪意の所持人が手形の権利者となってしまいますので、万一の為、予め記入していたほうが安全です。

また、裏書欄には日付を記入する部分がありますが、記入がなくても裏書は有効です。

  ● 裏書欄が不足する時~補箋の貼付が必要になる
   手形の裏書欄が不足するときは、補箋(ほせん)を貼付して
   割り印し、それに裏書をします。

  ● 補箋はどのような紙でも可能ですが、一般には手形用紙の
   裏面を複写したものなどを使います。

裏書の連続とは~手形を資金化するための必要条件

手形の所持人が手形上の権利を行使するには、第一裏書人から所持人まで裏書が連続していなければなりません。

裏書が連続しているとは、受取人が第一裏書人になり、第一裏書の被裏書人が第二裏書人となり、第二裏書の被裏書人が第三裏書人となって所持人に譲渡している。

というように手形の受取人から現在の所持人まで裏書がとぎれることなく続いていることをいいます。

裏書の不連続~手形面の記載で形式的に判断され支払拒絶裏書の連続していない手形を所持人が取立に出しても「裏書不備」を理由に支払を拒否されます。

裏書が連続しているか否かは、手形面の記載だけで形式的に判断されます。手形の記載面だけが連続していれば、たとえ中間に偽造の裏書や架空の人や会社の裏書があったとしても「裏書は連続している」とみなされます。

一方、第一裏書の被裏書人と第二裏書の裏書人が実際に同一人物であっても、手形の記載名が別人であると思われるときは、裏書は連続していないとみなされます。

裏書が連続しているか判断がつきにくいものは受け取らないように注意することも大切です。

取立委任裏書とは~手形上の権利を行使する代理権

手形金の取立を取引銀行に依頼するため、銀行を被裏書人として裏書きすることを取立委任裏書といいます。

この裏書では、「取立委任」「取立委任のため」などの取立委任文句を裏書の目的欄に記入します。

この裏書によっては、通常の裏書の場合のように手形上の権利は被裏書人に移転せず、単に「手形上の権利を行使する代理権」が被裏書人(金融機関)に与えられることになります。

 つまり、取立委任裏書には、担保的効力、権利移転効力はありません。

 取立委任裏書の被裏書人は、その手形を他に譲渡できません。

ただ、代理権を第三者に委任するために、さらに「取立委任裏書」をすることはできます。

無担保裏書~手形が不渡りになった場合でも遡求義務がない。 

裏書欄に「無担保」あるいは「手形上の責を負わない」旨を記して裏書きするものです。この裏書の場合は、裏書人は手形が不渡りになった場合でも被裏書人に対する支払義務(遡求義務)を負いません。

実務的には、不渡りになった割引手形を銀行が割引依頼人に買戻させる場合に、この無担保裏書をして、その手形を返却します。

裏書禁止裏書~自分の被裏書人以降の被裏書人に支払義務がない 

裏書人が裏書欄に「裏書禁止」と書くと、裏書禁止裏書となります。


もし、裏書人が手形面にそのような記入をした場合は、その手形は裏書によって譲渡できなくなります。もっとも、この裏書禁止裏書があっても、裏書によって転々と流通させることはできますが、もしもその手形が不渡りになったときには、裏書禁止裏書をした裏書人は、自分の被裏書人に対しては償還義務を負うが、それ以降の被裏書人に対しては一切支払義務を負いません。

裏書の抹消~抹消した裏書は記載されていないものとなります。 

裏書は抹消できます。抹消した裏書は、裏書の連続の関係では、記載されていないものとなります。

 一般的には、裏書欄全体に斜線や横線を引いて抹消します。

裏書の捺印部分だけ抹消しても、署名がそのままであれば抹消したことにはなりません。

また、裏書人は、被裏書人の氏名を抹消することもできます。抹消したままで、再び何も記載しないままだと、白地式裏書となります。

いったん裏書により受け取った手形を返却するとき、裏書人を被裏書人として裏書きして手形を渡すのも一つの方法ですが、この場合、もし不渡りになったときは責任を負わなければなりません。

そこで、裏書による責任を負わずに返却する方法として、裏書を抹消して返却するということが行われています。

※誤った裏書~裏書の位置・押印の位置・不鮮明なスタンプ等 

普段手形を受け取ることがほとんど無く、稀に手形を集金した方に多く見られる裏書の間違いですが、裏書が裏書欄の被裏書人欄にはみだしている場合があります。

  ★ これは裏書の不連続とみなされますので訂正が必要です。

手形を集金してみたら、名宛が誤っていたという例ですが、自分の誤りではないと見過ごしてはなりません、この場合も手形が不連続とみなされます。振出人に訂正してもらう必要があります。

  ★ 裏書の押印が手形用紙をはみ出してしまった場合には、

     反対側に再度押印してください。

横判(スタンプ)で記名し、不鮮明になった場合、重ねて二重にスタンプされる方がおられますが、これは、誤った修正の方法です、正しくは、不鮮明な裏書を一旦抹消し、次の裏書欄に再度裏書してください。

手形の不渡りとは~振出人は銀行取引停止処分による事実上の倒産手形の支払人(約束手形の振出人及び為替手形の引受人)は、満期日に手形の額面金額を支払わなければなりません。

万が一、満期日に手形金を用意できなかった場合には「不渡り」となり、手形の支払人はその信用を大きく失うことになります。

● 6ヶ月以内に2度の不渡りを出すとその振出人は銀行取引停止

  処分を受け、事実上の倒産となります。

● 手形サイトとは~手形の振出日から支払期日までの期間のこ   と手形の振出日から支払期日までの期間のことを、手形サト     という。

通常、数ヶ月の期間であり、取り扱う商品の回転率や業界の通例などで決められることが多いが、自動車や機械等の購入で、長期の分割払いをする場合は数年に及ぶ場合もある。

長期分割払でない通常の手形で、そのサイトが5ヶ月以上のものは手形の支払人に何らかの問題がある可能性があり、「不渡り」になるリスクが高まるので、受け取る際には細心の注意が必要である。

 

手形 割引とは~額面から手数料を控除した金額で売却すること 

手形割引(てがたわりびき)とは、手形の所持人(割引依頼人)が満期日前の割引対象手形の額面金額から手数料を控除した金額で、割引人に割引対象の手形を売却することをいう。

  
実務としては、割引依頼人が満期日前の手形を手形買受人(割引人)へ裏書譲渡し、割引人は、割引手形を譲り受ける見返りに、手形額面金額(手形金)から、満期日までの利息や手数料(割引料)を差し引いた金額を割引依頼人に提供することである。

当然のことながら、手形を割引した場合には、満期日が到来するまで待って手形の振出人に支払いを請求する場合に比べて受け取れる金額は少なくなるが、現金化する事ができるため、商工業では頻繁に利用されている。「手形割引」は単に「割引」と略称されることがある。

手形割引料とは~割引実行日から満期日までの利息と手数料

手形割引による割引料は、割引実行日から割引手形の満期日(支払期日)までの利息と手数料で占められているが、手数料は主に手形取立料で、利息は利率に満期日までの日数を乗じたものであるが、割引利率は振出人の信用度合いに応じて決められる傾向がある。

形割引利率とは~手形割引に伴うリスクに対する担保である

一概に手形といっても、その手形の支払人は一部上場の大企業から中小零細企業まで千差万別であり、不渡りになる割合も振出人の信用度合いよって大きく異なる。

その為、不渡りになる割合の低い大企業の割引利率が低く、中小零細企業の割引利率が高く設定される傾向にある。

つまり、割引人は、割引手形が支払い拒絶されるリスクに対し、割引料を高く設定することで担保している。

約束手形の振出人又は為替手形の引受人に不渡りの危険度が高く割引料で担保しきれないと判断されてしまった手形は割引を敬遠される事も少なくない


手形割引の会計上の処理~手形売却損として計上する処理に改め手形の遡及権とは手形割引を実行した場合の貸借対照表上の処理,、割り引いた手形金額を受取手形の残高から減額し、欄外に注記として「受取手形割引高」を付記する。

割引いた手形金額を受取手形の残高から減額せず、流動負債の勘定科目「割引手形」を計上する。割引した手形の期日が1年以上先であっても、流動負債とすることが多い。

但し、現行会計基準により割引または裏書譲渡を実行した時点で手形の消滅を認識し負債とは扱わないため、受取手形残高を減額せず負債として「割引手形」を計上する処理は現在ではあまり一般的ではなくなっている。

手形割引を実行した場合の費用は手形割引料と言い、経理上「手形売却損」として損金処理する。

平成13年3月期から、「金融商品に係る会計基準」により「受取手形はその割引又は裏書譲渡時に消滅を認識する」と改正され、手形の割引又は裏書譲渡は実質的に手形の売却であると規定された。


手形割引料は、改定以前には実質的に手形を担保とした借入れの利息に当たるとみなされており「支払利息割引料」という勘定科目が使われていたが、改正により勘定科目も「手形売却損」へ改められた。

改正以前には「支払利息割引料」は利息と同様に、割引いた手形の満期日までの日数によって日割り計算して期間配分し、満期日が当期の決算日以後の場合には翌期の分は利息の前払いとして計上しなければならなかったが、改正後は、手形を割引いた日付で「手形売却損」を一時の損失として全額計上する処理に改められ、手形割引料を利息として扱うことや期間配分する処理は認められなくなっている。

手形の遡求権とは~適法な支払呈示が条件になる。

手形の遡求権とは、手形がその支払を拒絶された(不渡りにされた)場合に、裏書人や振出人に対して、手形金の請求をすることです。

手形は、満期日とこれに引き続く2取引日に支払場所で支払人に呈示して(実際には手形交換に出して)手形金の支払いを受けることになります。

これが手形金の請求で、支払いを受けられるのは、手形の額面金ということになります。

不渡り手形の遡求可能は金額~手形額面金額と年6分の利息及び費用手形金の支払を拒絶(不渡りにすること)された場合には、一定の手続をとることによって、手形上の債務者、すなわち、裏書人や振出人に対して、遡求する(遡求権を行使する)ことができることになります。

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遡求権によって支払いを受けられるのは、手形の額面金額の他、満期日から年6分の利息、遡求のための通知や訴訟等の費用を含めた金額になります。

・適法な呈示・・・遡求権を行使するには、呈示期間内の適法な呈示、支払拒絶、遡求のための通知などの手続を経ること等、すべての要件が満たされる必要があります。

また、遡求権の行使に対しては、手形の債務者(支払人と裏書人)全員が合同責任を負う(全員が同じ責任を負う)とされています。ですから、呈示期間内の適法な呈示がないと遡求権は行使できません。

適法な呈示ができなかった場合に支払を拒絶されても、振出人に手形金を請求できるだけです。

裏書人としては、呈示期間内に呈示されていれば決済されていたはずであるとの抗弁が可能なため、裏書人には請求できなくなります。

適法な呈示があって支払を拒絶されれば、すべての手形債務者から、手形金の他に、利息や支払拒絶のために余分にかかった費用を含めて請求できるということになります。

白地手形とは~手形要件を記載しないで、発行された手形

手形で記載すべき事項を手形要件と言いますが、白地手形とは、手形要件を記載しないで、発行された手形をいいます。

手形の要件は、明確な記載が必要であり、極めて厳格な約束になっています。

手形は、その表面に記載したとおりの権利関係を示すものであり、かつ、それしか権利を理解する術がないのです。従って、手形要件は手形の生命であり、もっとも重要なものなのです。


金額が白地の手形を発行することは、他人に命を預けるくらい危険なことです。

金額欄を空白にしておくとその後、どのような金額が記入されるかわからないのです。確かに、振り出しの際に、記入する内容を制限したり、記入前に承諾を取ることなどを約束することがあります。

しかし、そうした約束は、裏切られ、破られるものです。裏切られた場合に、「そんなはずではない」という言い訳は認められません。


手形法10条は「未完成で振出した手形にあらかじめした合意と異なる補充をした場合には、その違反により所持人に対抗することができない。

但し、所持人が悪意又は重大な過失により為替手形を取得したときは、この限りでない。」と明記しています。従って、100万円の約束で振り出しても、知らない所持人から1億円の手形として請求された場合、1億円を支払う必要があります。こうしたことを覚悟しなければなりません。



白地の補充権・・・こうして、白地手形を発行するということは、未完成手形の発行と同時に、白地部分の補充権を他人に与えるという意味があり、その補充権もその手形に付随して、転々と流通してしまいます。従って、白地補充権そのものは、白地を受け取った者の権利といえます。

しかし、白地補充権は無制限ではありません。何らかの制限、約束があるはずです。

白地を見たら、ただ単に補充するのではなく、裏書人や手形振出人に対して、その補充権の内容・制限・条件を確認しなければなりません。

勝手に補充しても、その補充は有効にはなりません。補充した後の手形は完成した手形ですから、最初から完成させて発行したものとまったく区別はつきません。

従って、その手形の取得者は強く保護されます。しかし、白地手形を受け取った者は、受取時に、未完成な手形であったことを知っていたのですから、もはや、法律で保護する必要はなくなります。

その為、振出人に確認して、その補充をしなければなりません。こうした確認を経て、補充した手形は、その時点で完成手形になります。

手形のジャンプとは~不渡り回避の最終手段。

手形のジャンプとは、手形の振出人が、その支払期日までに決済資金を用意できない場合に、手形の取立人に対して、手形の支払期日の変更の為の組戻しを依頼すること。

組戻しが可能ならば、その日に手形の不渡りを出さずにすむので、不渡り回避の最終手段とされる。

方法は、あたらしい手形の差し入れと、手形自体の支払期日の訂正という二つの方法があります。

しかし、裏書人への償還請求権の保全の観点から問題が多いもの

不渡りの種類~形式不備や支払資金及び不足契約不履行など不渡りは主に次のような種類があり、通常不渡りといえば1号不渡りのことをいう。

  1号」「2号」は銀行等が作成する不渡届の種別のことであり、「0号」は不
    渡届を作成しないことからこの呼び名があります。

   0号不渡り・・形式不備・呈示期間経過後・期日未到来など振出人(又は引受
    人)の信用に関係のないもの

   1号不渡り・・取引なし・支払資金の不足など振出人(又は引受人)の信用に
    関係するもの

   2号不渡り・・契約不履行・偽造・詐取・盗難・紛失な、正当な理由によ
    る、対抗手段としての不払いがあります。
   

 この場合は、不払いに理由があるとも考えられるので、手形金額と同額の預託金を積み立てて、異議を申し立てることによって、銀行取り引き停止処分は行われず、事故の解消を待つことになります。

 電子手形とは

  ●次世代のWEB手形で今後の普及が見込まれる!

電子手形とは、電子手形の取扱金融機関と契約した取引者が、インターネットのウェブ画面上において、あたかも実際に手形を振り出したり、割引したり、裏書譲渡したりするのと同様の操作を行うことにより、他の取引者や取扱金融機関との間で信用取引・決済取引・割引取引を行うシステムのことである。

実際の手形と異なり、手形現物の保管や郵送、取立などの事務が不要であり、紛失などのリスクも無いなど、事務の大幅な合理化・効率化につながる。

しかも実際の手形券面(表面・裏面)と同様の画像を表示して操作するため、中小企業にとっては、従来の手形取引と親和性が高いという特徴がある。電子手形は電子債権の一つの形態であり、現在の電子記録債権法を検討する契機をつくった。

2003年5月に実用化され、試験運用も行われた。 振出・割引・譲渡など、従来の手形と同じ取引をネットワーク上で可能とするものであり、中小企業にとってもなじみやすいという特徴がある。

手形貸付とは~借用証書より印紙代が安く済む。

債権者が借用証書の代わりに、債務者自身が支払を約束した手形を受領し、手形の額面金額より、満期日までの利息などを天引きした金額を債務者に貸し付けることをいう。

借用証書を作成する証書貸付と比較した場合、印紙税が安く済むため、短期の事業資金の融資や住宅ローンのつなぎ融資などでも利用される。


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